補助金最新情報
2022/9/2
事業再構築補助金 第7回公募の申請受付が始まりました
事業再構築補助金の第7回公募が開始されました。今回は事業再構築補助金の概要と第7回公募からの変更点について解説します。
事業再構築補助金とは?
「事業再構築補助金」とは、ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の事業再構築を支援し、日本経済の構造転換を目的とした補助金制度です。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて、事業環境が悪化した中小企業等が、ポストコロナ時代を見据えた事業再構築を図るために必要な費用について補助を受けることができます。
この補助金のいう「事業再構築」とは、「新分野展開」、「事業転換」、「業種転換」、「業態転換」又は「事業再編」の5つを指します。「事業再構築補助金」に申請するためには、これら5つのうち、いずれかの類型に該当する事業計画を認定支援機関と策定することが必要となります。
事業再構築補助金 第7回公募の公募期間
第7回公募の公募期間は次のとおりです。
公募開始:2022年7月 1日(金)
申請受付:2022年8月30日(金)18時
応募締切:2022年9月30日(金)18時
事業再構築補助金の種類
事業再構築補助金では、要件の違いに応じて申請枠が設けられています。
第7回公募では、次の6つの申請枠が設けられていますので、それぞれの要件にあった申請をすることをおすすめします。
種類 | 補助金額 | 補助率 |
①通常枠 | 【従業員数~20人】 ・100万円~2,000万円 【従業員数21人~50人】 ・100万円~4,000万円 【従業員数51人~100人以下】 ・100万円~6,000万円 【従業員数101人~】 ・100万円~8,000万円 |
中小企業者等 2/3 (6,000万円超は1/2) 中堅企業等 1/2 (4,000万円超は1/3) |
②大規模賃金引上枠 | 【従業員数101人~】 ・8,000万円~1億円 |
中小企業者等 2/3 (6,000万円超は1/2) 中堅企業等 1/2 (4,000万円超は1/3) |
③回復・再生応援枠 | 【従業員数~5人】 ・100万円~500万円 【従業員数6人~20人】 ・100万円~1,000万円 【従業員数21人~】 ・100万円~1,500万円 |
中小企業者等 3/4 中堅企業等 2/3 |
④最低賃金枠 | 【従業員数~5人】 ・100万円~500万円 【従業員数6人~20人】 ・100万円~1,000万円 【従業員数21人~】 ・100万円~1,500万円 |
中小企業者等 3/4 中堅企業等 2/3 |
⑤グリーン成長枠 | 中小企業等 ・100万円~1億円 中堅企業等 ・100万円~1.5億円 |
中小企業者等 1/2 中堅企業等 1/3 |
⑥原油価格・物価高騰等緊急対策枠 (緊急対策枠) |
【従業員数~5人】 ・100万円~1,000万円 【従業員数6人~20人】 ・100万円~2,000万円 【従業員数21人~50人】 ・100万円~3,000万円 【従業員数51人~】 ・100万円~4,000万円 |
中小企業者等 3/4※ 中堅企業等 2/3※ ※従業員数による変動あり |
補助対象
通常枠の場合、次のすべての要件を満たした中小企業者等及び中堅企業等が対象となります。
1.売上高減少要件
2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月間の合計売上高が、コロナ以前(2019年または、2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること。
※売上に代えて付加価値額が15%減少している場合も申請可。
2.事業再構築要件
「新分野展開」、「事業転換」、「業種転換」、「業態転換」又は「事業再編」のいずれかの事業再構築を行うこと
3.認定支援機関要件
認定経営革新等支援機関と事業計画を策定すること
(関連記事)経営革新認定支援機関とは?その役割やメリットは?
4.付加価値額要件
事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0%以上、または、従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上の増加を見込む事業計画を策定すること。
第7回公募からの変更点
原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)の創設
原油価格・物価高騰等の予期せぬ経済環境の変化の影響を受けている中小企業等の事業再構築を支援するため「原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)」が創設されました。
【緊急対策枠の主な補助対象要件】
① 原油価格・物価高騰等の影響を受けて、2022年1月以降の売上高(または付加価値額)が、2019~2021年同月と比較して10%(付加価値額の場合15%)以上減少していること
② 事業再構築指針に沿った事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること 等
新型コロナの影響に加えて、資源高の影響を受けている事業者、直接的・間接的な輸出入の制限の影響を受けている事業者、海外送金や現地駐在などの諸問題による影響を受けている事業者が、それらを脱却するために事業再構築を行う場合などが対象となります。
審査項目(再構築点)の見直し
審査項目(再構築点)に次の項目が加わりました。
本補助金を活用して新たに取り組む授業の内容が、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した、感染症等の危機に強い事業になっているか。 |
見直し後の審査項目(再構築点)は次のようになります。
(中小企業庁資料より引用)
その他の審査項目(事業化点、政策点、加点項目、減点項目等)については第6回公募から変更ありません。
まとめ
事業再構築補助金の概要と第7回からの変更点について解説しました。現時点で決まっている事業再構築補助金は第8回公募までで、第7回公募を含めてあと2回となっています。申請を考えられている方は早めに準備を進めるようにしましょう。