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2022/9/7

「小規模事業者持続化補助金」の要件とは?申込みの手順についても解説!

「新しくホームページで集客したい」、「これまでにない販売方法を試したい」などとお考えの場合に役立つのが「小規模事業者持続化補助金」です。これは、主に創業者や中小企業が比較的手軽に利用できる補助金ですが、内容が「一般型」と「低感染リスク型ビジネス枠」に分かれているため、それぞれの目的や条件にあわせた申請が必要です。この記事では「小規模事業者持続化補助金」の申請の要件や手順などについて解説いたします。

 

 

小規模事業者持続化補助金の概要とスケジュール

「小規模事業者持続化補助金」(令和元年度補正予算・令和3年度補正予算)とは、中小企業や個人事業主といった小規模事業者等の販路開拓や業務効率化の取り組みを支援することを目的として設けられた補助金です。

 

販路開拓等の取組の例としては、新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等があげられます。

 

一般型の応募申請期限は次のとおりです。

第9回 2022年9月20日(火)
第10回 2022年12月上旬
第11回 2023年2月下旬

郵送の場合は、当日消印有効となります。

 

商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金(一般型)ホームページ

 

 

 

小規模事業者持続化補助金の申請要件

小規模事業者持続化補助金の申請をするには、以下の要件を満たす必要があります。

 

 

補助対象者

本補助金の対象者は、以下のとおりとなります。

・ 次のいずれかの国内の小規模事業者であること

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 常時使用する従業員の数 5人以下

サービス業のうち宿泊業・娯楽業 常時使用する従業員の数 20人以下

製造業その他 常時使用する従業員の数 20人以下

・ 株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合または個人事業主もしくは一定の要件を満たした特定非営利活動法人

・ 商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいること。

・ 持続的な経営に向けた経営計画を策定していること

・ 一定の事業において、受付締切日の前10か月以内に、先行する受付締切回で採択・交付決定を受けて、補助事業を実施した(している)者でないこと

・ 反社会的勢力でないこと

・ 資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に 100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)

・ 確定している(申告済みの)直近過去3年分の「各年」又は「各事業年度」の課税所得の平均額が 15 億円を超えていないこと

 

 

補助対象事業

次の①から④に掲げる要件をいずれも満たす事業であること

① 策定した「経営計画」に基づいて実施する、生産性向上のための取組み、あるいは販生産性向のための取組みであること。

② 商工会の支援を受けながら取り組む事業であること

③ 公募要領で指定する、一定の事業を行うものでないこと

④ 複数事業者による共同申請の場合には、連携する全ての小規模事業者等が関与する事業であること

 

 

補助対象経費

補助事業期間中に、「販路開拓等(または業務効率化)の取組」を実施するために要した以下の費用が対象となります。

 

機械装置等費、広報費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費

 

 

補助率と上限額

9回公募では次の6つの枠があり、それぞれ補助率、補助上限額が異なります。

 

類型 補助率 補助上限
通常枠 2/3 50万円
賃金引上げ枠 2/3(赤字事業者は3/4) 200万円
卒業枠 2/3 200万円
後継者支援枠 2/3 200万円
創業枠 2/3 200万円
インボイス枠 2/3 100万円

 

 

必要書類

① 小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書(様式1)

② 経営計画書兼補助事業計画書①(様式2)

③ 補助事業計画書②(様式3)

④ 事業支援計画書(様式4) ※地域の商工会議所等が発行

⑤ 補助金交付申請書(様式5

⑥ 電子媒体(CD-R・USBメモリ等) 1つ

⑦ (申込者が法人の場合)貸借対照表および損益計算書(直近1期分)写し1部

⑧ (申込者が法人の場合)株主名簿 写し1部

⑨ (個人事業主の場合)直近年度の確定申告書 写し1部(必須)

【第一表、第二表、収支内訳書(1・2面)または所得税青色申告決算書(1~4面)】 (税務署受付印のあるもの)または開業届(税務署受付印のあるもの)

※ その他の個別条件において追加で必要となる書類については、応募要領を参照してください。

 

 

 

小規模事業者持続化補助金の申込みから入金までの流れ

小規模事業者持続化補助金の申込みの流れは、以下のとおりとなります。なお、申請要件等については、毎回その内容が変わるため最新の公募要領などで確認してください。

 

(1)Jグランツのアカウントの取得

小規模事業者持続化補助金の申請は、「郵送」か「Jグランツでの電子申請」のいずれかを選択して行うことができます。(ただし、電子申請は必須ではありません)

電子申請の場合には、Jグランツでの入力が必要となりますが、Jグランツを利用するには先にGビズIDプライムアカウントの取得が必要となります。

このアカウントの取得には時間がかかる場合もあるため、利用を希望する方は早めに準備をしてください。

 

(2)申請書類のダウンロード

申請手順の確認ができたら、持続化補助金のホームページから申請書類をダウンロードします。申請書書類は、手引きなどを確認しながら、漏れがないように取得してください。

 

(3)「経営計画書」、「補助事業計画書」の作成と商工会議所等への提出

申請書類のうち「経営計画書」と「補助事業計画書」を作成して、地域の商工会または商工会議所に提出し、「事業支援計画書」の交付を依頼します。後日、地域の商工会等が「事業支援計画書」を発行するので、これを受け取ります。

 

(4)申請書類の提出・申請

受付の締切までに、必要な提出物をすべて揃え、指定の補助金事務局へ提出します。

申請先は、事業者の事業所が所在する地域によって異なるためご注意ください。

 

(5)採択

申請内容について、外部審査員が審査を行います。審査には約1.5ヶ月を要します。

審査結果は採択・不採択に関わらず、申請者全員に対して通知されます。
なお、審査終了後、採択者については、小規模事業者持続化補助金の特設サイトにおいて公表されます。

 

(6)交付決定・事業実施

採択者に対しては、「補助金交付決定通知書」が送付され、この後、補助事業に着手します。なお、補助金の対象となる事業は、この交付決定通知のあった後に行ったものに限られ、これ以前に行った事業の経費は原則、対象外となります。

 

事業については実施期限が決められているため、事業者は自身で決めた事業完了日か、もしくは事業実施の期限までに事業を完了させ、事業に必要な経費を支払わなければなりません。

 

(7)補助事業の完了・実施報告書等の提出

補助事業の終了後、定められた期日までに実績報告書等を提出します。なお、補助金の交付決定を受けても、定められた期日までに実績報告書等の提出がない場合には、補助金は受け取れませんので注意してください。

 

(8)確定検査・補助金額の確定、請求

実施報告書の提出ができた時点で事務局が内容を確認し、その結果にもとづき実際に支給する補助金額を確定します。なお、補助対象とならない事業が含まれている場合や、支給の対象とならない経費の支出などがされている場合には、その分の補助金が支給されないため、交付決定の額と実際に支給される補助金が異なることがあります。

補助金額の確定後、事務局より通知がされるので精算払請求を行います。

 

(9)補助金の入金・状況報告書の提出

補助金額の請求後、最終的に確定した補助金が入金されます。
なお、補助事業が終了した翌月から1年間の状況について状況報告書を提出する必要があります。

 

 

 

小規模事業者持続化補助金の必要書類を提出する際の注意点

小規模事業者持続化補助金の必要書類を提出する際には、以下の点についても注意してください。

 

「日本商工会議所」等の確認を受けることが必要

小規模事業者持続化補助金の申請では、事前に地域の商工会議所の確認が必要となります。そのため、日本商工会議所(補助金事務局)への提出の前に、地域の商工会議所に「様式2・様式3」(経営計画書・補助事業計画書)の写し等を提出のうえ、「様式4・事業支援計画書」(以下「様式4」)の作成・交付を依頼する必要があります。なお、商工会議所へは、会員・非会員を問わず依頼することができます。

「様式4・事業支援計画書」の発行には一定の日数がかかるため、余裕をもって、地域の商工会議所へ依頼を行うようにしましょう。

 

申請は郵送または電子申請で提出する

小規模事業者持続化補助金の申請は、必要な提出物をすべて揃え、記載の補助金事務局の住所まで郵送または電子申請(単独申請のみ対象)により提出します。直接の持参や宅配便による送付は受け付けられません。

なお、本事業の電子申請は、補助金申請システム(Jグランツ)を利用して行う必要があります。

 

郵送する際の送付先は、商工会議所管轄と商工会管轄で異なりますので、注意してください。

 

 

 

まとめ

「小規模事業者持続化補助金」は、他の補助金と比べるとあまり大きなものではありませんが、創業者や小規模事業者の方が利用しやすい内容となっています。

しかし、提出書類の数が多く、必要となる様式や資料の種類も申請の内容によって異なるため、最新の公募要領などで確認する必要があります。

また、小規模事業者持続化補助金が支給されるまでには、ある程度の時間がかかることから、その時間も考えたうえで資金繰りの計画を立てましょう。

参照先:小規模事業者持続化補助金公募要領 第13版

https://r1.jizokukahojokin.info/files/3116/3434/7713/koubo_r1_ver13.pdf